2018年4月7日土曜日

消えてゆく白黒フィルム

 2017年3月25日 坂町駅 SL村上ひな街道の牽引機関車C57180が方向転換と点検のため坂町機関区跡地の転車台に向かうところ。



 無心に機関車を眺める人々。年配者は懐かしみ子供たちは(その親も)力強い蒸気機関車を見て感動する。
 蒸気機関車が多くの人々に愛されているのがわかる。
 転車台に乗って方向転換を完了。この後は点検と給水。
 かつては機関庫もあったが現在は取り壊されて存在しない。荒野のごとくの機関区跡地の転車台で機関車の点検整備が始まる。
おまけ 梅花。 この画像は富士フイルムのネオパンアクロス100というモノクロフィルムを使って撮影してみた。撮影機材はOLYMPUS35SPというコンパクトカメラである。
1969年に発売されおととし押入れの中を掃除していたら出てきたので使ってみたらまだ写るので思い出したように使っている。最近は白黒用のフィルターY1やレンズフードもつけてみた。1960年代に撮影機材だけにもともとが厳めしい外観であるがそれらを付けたらさらに精悍な印象となってしまっていた。このOLYMPUS35SPも都合上コンパクトカメラと言ってみたもののSP=スポット測光があり露出はEE(オート)を使わないばあいEV値を読んで絞りまたはシャッターを合わせて撮影する。完全フルマニュアルも可能でレンズは42㎜ F1.7である。家庭用のほかプロのサブ機も使用者の範疇に含んでいたのかもしれない。

1960年代はまだまだ白黒が主流(カラーはすごく高かった)カラーが安くなるのは昭和の終わり1980年代後半あたりではなかったろうか?平成時代に入ると高速仕上げ、高感度微粒子のネガカラ―が販売されカメラ店だけではなくスーパーでも写真の取次がされ価格もかなり安くなった。場合によっては数時間で同時プリントができたりの時代となった。
 かつては家庭の写真も白黒が主流だったようだがこのころになるとカラー写真に駆逐されて使う機会も減っていく。じつは当方も平成時代になってからは白黒はやらなくなったのであるが白黒用のフィルターを見つけたことや写真屋さんのデジタルのモノクロとフイルムのモノクロは違うという言葉 がきっかけでちょっと撮影をしてみた。

フイルム本体も現像代も結構高価であるがそれに見合う楽しみである。しかしその楽しみも先行きが怪しくなってきた。けさのNHKニュースで国産の白黒フィルム=ネオパンアクロスの製造をやめるというニュースが・・・・デジタル主流の昨今を考えるといたしかたないが戦前から戦後そして平成の現代まで写真の普及と発展を担ってきた白黒フィルムが消え去ってしまうのは惜しい気がする。

最近の蒸気機関車でも白黒で撮影すると1960年代後半からの蒸気機関車ブームの時代を彷彿させるから不思議な感じではある。